「創造性の連鎖」の実践 4
上記のようなプロセスでできあがったお店には、つくり手全員のよいものをつくろうという想い(=魂)が集積されます。これによって、一人の設計者の意図によって閉じられない、エネルギーが高い、よい意味で未完成であり続ける、多様性に満ちた空間ができあがります。
このようにしてつくられた空間は、お店のスタッフやカスタマーにとって一対一で向き合うことでなにかを発見できるような「自由になれる空間」となり、そのことが例えばスタッフの創造性を刺激し、引き渡し後も柔軟に変化していけるお店になります。
実際、弊社がつくらせていただいたお店は、長く続けていただいているお店が著しく多い、という結果が出ています。これからも、お店のスタッフの方々は、時代に合わせて少しずつお店を変化させるのを愉しまれることと思います。
こうして、創造性は無限に連鎖されていく可能性を持っています。
人はだれでも、自分の頭で考えたことをかたちにしていきたい、という願いがあると思います。「創造性の連鎖」はその願いをかなえる方法であり、同時に、サスティナブルな社会をモーチベーションの面から支える空間づくりの方法になりうる、と私たちは考えています。
そしてなにより、創造的に働く大人はいきいきとしていて、そんな大人たちを見て育つ子供たちが明るい未来を描くことができる社会をつくることに貢献していきたいと、私たちは願っています。
→自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッドフレーム