本と創造力
すぐれた書物は、今より先へ続く道を探しながら書かれたものではないか、と思う。
つまり、はっきりとこういうことを書こうという結論を持って、その通りに書かれた文章からは、私にとって得られるものが少ない、と思う。
ときおり道を間違えたり、寄り道したり、どこへいくのか自分でもわからなくなったりするような散歩の方が多くのインスピレーションを得るのと同じだ。
最近、仕事の中で文章を書くことが占める割合が増したが、文章を書くために読むべき本がどんな本なのかを知ることの重要性を感じている。
それは、創造性を連鎖させる可能性の大きいものの条件について考えることと同じだ。
素材として読める本、開かれている本、頭の中に新鮮な疑問やイメージがどんどん浮かんでくるような本、そんな本を読んで、ぼくもそんな文章を書きたい。
それはぼくの究極の目標のひとつだ。
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