花束
ぼくが花束を買った経験は、一生の中でも数えるほどしかない。そんな馴染みの薄いものだが、花束をつくるお店をつくることに高揚感を禁じえないのはなぜだろう。
きっと年を重ねるごとに、植物に対する興味が増しているからだろう。
人間が美を感じるために存在しているものなど何もないが、美しいものが存在していることは紛れもない事実で、ぼくらはそのことに感謝しなければならないだろう。
花束をつくる行為の根底には、美の存在への感謝の念があるだろう。
空間をつくる行為も、ガウディがそうであったように、植物を手本にされる場合が多い。
花束をつくる人と、同じものを求めているのかもしれない。
→自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッドフレーム