GF001のコンセプトノート

店舗内装デザインを手がけるグリッドフレーム001の視点

よりどころ

創業49年の居酒屋の移転をやらせていただいている。 毎年、この時季になると、昔のお客さんが遠くから集まってきてくださるそうだ。おいしい鍋料理もさることながら、開店当初から切り盛りしているおかみさんに会うことが大きな目的だ…

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サスティナビリティ

「持続可能な社会のために何が必要か」を人間の内面について考えるとき、それは「未来が人間にとって生きるに値する」という見通しだろう。 ぼくにとって、それは創造的でいられるかどうかにかかっている。だから、創造的でいられるため…

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ディズニーランド

『ディズニーランド的建築』という言葉は、20年前にアメリカの大学で建築を学んでいた頃、明らかに侮蔑的に用いられていた。 それは、ハリボテ造作物に向けて用いられていると同時に、閉じられたユートピア世界をつくりあげる思想にも…

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アラン・ウエスト

谷中の町を歩いているときに通りがかったアトリエは、大きなガラス面を通して中の日本画作品群が見えた。その建物を含めた雰囲気がとても美しく空間的で、なにか新しいものをそこに見出した感じがした。 アラン・ウエストというアトリエ…

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専業

ひとつの会社を成立させるには、時代が変わっても揺らぐことのない価値を提供できなければならない。 そのためには提供できる価値の種類を増やす、というのがひとつの選択肢だろうが、グリッドフレームは専業でいく。 「つくる」という…

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ネルソン・マンデラ

マンデラ氏については、過去2回書いた。 http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20090502 http://d.hatena.ne.jp/yogosiurubi/20111001 ステージ…

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花束

ぼくが花束を買った経験は、一生の中でも数えるほどしかない。そんな馴染みの薄いものだが、花束をつくるお店をつくることに高揚感を禁じえないのはなぜだろう。 きっと年を重ねるごとに、植物に対する興味が増しているからだろう。 人…

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東ベルリンから来た女

2012年。ドイツ。 舞台は東ドイツ。ベルリンの壁崩壊以前、東側の生活はどのようなものだったのか、が描かれる。 当然、東側にもエリートがいて、主人公バルバラは優秀な医者である。西ドイツに恋人がいて、東ベルリンにいるときに…

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同じものを見ること

陽向が一番早く覚えた言葉のひとつに、「見て~」がある。 人間には、自分の興味を持ったものを一緒にいる人と共有したいという根源的な願望があるのだろう。 でも、興味を持ったものが目の前に見えているのは一瞬で、その人が顔を上げ…

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函館山の展望台に立ち、どんよりと曇ったモノクロムの風景を俯瞰していると、遠い西側の海の一部分にだけ黄金色が輝いている。思わずぼくはその方向へ走りだしていた。 ほんの一瞬の光。いつ消えてしまうかも分からない光に向かって、ぼ…

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外人墓地

函館の外人墓地を訪れた。海を見下ろして肩寄せ合うように墓石が列んでいる。決して、大きな墓地ではない。 外国人(土地柄、ロシア人が多いのではないかと想像する)の墓石のみならず、ロシア正教(これも想像)に入信した日本人の墓も…

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時間

未来に楽しみにしていたイベントが、現在になり、そして過去になる。 現在はジェットコースターのように駆け下りて、気がつくともうひとつの思い出なって遠ざかり始めている。ぼくは、それを淋しい気持ちでながめている。 ぼくらはこの…

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羽田空港の夕焼け

空港から見る空はダイナミックだ。   →自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッドフレーム →店舗内装デザインを素材とヒトにこだわって/マテリアルス  

出会い

出会いをコントロールすることはできない。 どんなに権力があろうと、どんなにお金を持っていようと、絶対にできない。 できる、と思っている人がいたら、その人が無知なだけである。 だからこそ、生きるということは常にスリリングだ…

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タンザニア

楽に旅ができるということは幸せなことかもしれないが、ぼくは観光地が整備されたケニア南部よりも、その南隣の、見るべきところは勝手に探して、という感じのタンザニアの方が好きだ。 とはいっても、もう30年近く前のことだ。今はど…

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映画 花々の過失

2009年。フランス・日本。 フォーク歌手・友川カズキのドキュメンタリー映画。 深夜3時に目が覚めたときに観るにはちょうどよかったかもしれない。フランス人監督が、かっこよく撮る友川カズキ。絶叫する歌が、水彩画に溶け込むよ…

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美容室 kojima for beauty

http://www.gridframe.co.jp/x04kojima.htm   「美容室に見えない美容室にしてください」というクライアントに対する、この美容室の提案は、下記のストーリーを立てることから始ま…

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現場監督から、現場制作へ

アーティスト集団の現場監督。二つの異質な言葉が並置されているようなちぐはぐな印象を受けるが、空間をつくるためには現場監督が欠かせない。 ぼくらはこのポジションを成立させるために、長い間苦労してきた。ゼネコンの現場監督のよ…

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秩序の中の無秩序、その中の秩序・・・

スクラップの無秩序性が、対称的に配置されるために秩序性を感じさせる そして、スクラップの無秩序性を構成する素材の分子は秩序性を有している   人間の皮膚、髪、洋服、など表面を覆うすべても、 秩序と無秩序が入子式…

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映画 サラの鍵

2010年。フランス。 1942年、パリでユダヤ人が大量検挙された。そのときに小さな弟を守ろうと彼を納屋に隠して鍵をかけた少女サラ。 「すぐに開けるから」という約束を守るために、収容所を脱走して納屋の鍵を握り締めてパリの…

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GFスタッフ005in代官山

「代官山インスタレーション2013」というアートイベントにスタッフ005の作品が入選し、駒沢通りの鎗ヶ崎交差点に展示されている。(11月4日まで) 車が止まっていると思って、荷台を覗くと中で花火が爆発している、というもの…

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朝空

  午前6時台の空を見ることは、1年に何回あるだろうか。 そんなときは大抵徹夜明けなどで、時間に追われているときだけれど、そんな状態でもしばらく立ち止まってしまうような空をこの時間だからこそ見られることがある。…

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野菜

新鮮な野菜が売りの居酒屋の設計をしている。 野菜とは健康のために「食べねばならないもの」というイメージが今でもぼくにはある。 だから、ぼくが今一番食べたいものとして野菜が選択される可能性は薄い。 にもかかわらず、ぼくは毎…

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映画 ウインターズ・ボーン

2010年。デブラ・グラニク監督。 ミズーリ州南部。保釈中に失踪したリーの父親が翌週の裁判に出廷しないと、彼女たちが住んでいる家が没収される。リーは父親を自分で捜すために、親類や知人を訪ねる・・・。 アメリカ中部の田舎町…

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鉄は熱いうちに打て

現瞬間から未来ヘ向かって立ち、いかなるものからもその意味を取り去ることによって構造し、構造することによって意味を見いだすこと(森敦『意味の変容』)こそが、創造するという行為であるならば、その創造自体は瞬時に起こるだろう。…

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息を吐く

11月24日の富士山マラソンに向けて、走りこんでいる。今週はすでに50キロ走った。あと30キロ走る予定だ。 今日、走っていて発見したことがある。 走るときの呼吸は、へそより下でするイメージが大切だということ。呼吸がへそよ…

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映画 私の中のあなた

2009年。アメリカ。 アナ・フェッツジェラルドは白血病の姉ケイトのドナーとして、遺伝子操作で生まれてきた。アナはケイトのために臍帯血、輸血、骨髄移植などでケイトの犠牲となってきた。アナが13歳の時、腎移植を拒み、両親を…

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映画 ゼロ・ダーク・サーティ

2013年。アメリカ。 オサマ・ビンラディンの殺害に至るCIAの活動の過程を描いている。 アメリカ側からの視点で描かれていることに疲労感を禁じえない。だが、例えば、同じくイスラム社会とアメリカ人との関係を描いた「ミッドナ…

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登場人物

登場人物は、クライアント、空間制作会社だけではない。不動産会社、大家、銀行、ときおり近隣の店舗や住民、・・・。ひとつのお店をつくるときに、登場する面々である。 つまり、クライアントとぼくたちが同じ方向を見て、いかによい店…

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業者

正直、内装業者と呼ばれることには抵抗がある。「業者」という響きが、取替えがきく感じがしていやだ。 でも、世間一般でぼくたちみたいな会社を表す言葉が存在しないのだから仕方がない。 職種も公的には「建設業」ということになって…

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