GF001のコンセプトノート

店舗内装デザインを手がけるグリッドフレーム001の視点

繁華街

金曜の夜、ルートを決めずにランニングに出かける。 交差点では、止まらないように青信号の方を必ず渡るようにすると、思いも寄らぬ方向へ進んでいくのが愉しい。 今夜は、四谷、市谷、神楽坂、飯田橋、小川町、水道橋、再び飯田橋、大…

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自信

どんなにできることを全部やったとしても、最後はいつも天に任せるしかない。 未来を保証されているように見える人がいても、そう見えるだけでぼくらは概して同じ条件のもとに生きている。 だれもが、最後の最後は天に任せるしかない。…

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映画 夢売るふたり

2012年。西川美和監督。 5年間二人でやってきた小さな居酒屋を火事で失った夫婦が、もう一度店を持つために、数々の結婚詐欺を企てる。 きっかけは酔った勢いで浮気をした夫に対する妻の嫉妬だった。妻は夫に与える罰として、結婚…

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内省

競技場の真ん中で闘っている人たちを観ているつもりが、気がつけば自分が闘いの中にいるのが人生。 そして、自分が闘いの中にいるはずが、気がつけば競技場の真ん中で闘っている人たちを観ているのも人生だ。 内へ内へとつきつめていっ…

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BARnik TOKYO

人間ひとりひとりを中心として、無限に広がる宇宙。 そこから、体によいものを選んで、口へ運ぶことによって、だれもが生きている。 私たちは宇宙をさまよい、今日も体によいものを探している。 そして、可能性を秘めた物体を見つけて…

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くりかえす

同じ話を何度もくりかえす人がいる。(無意識だが、ぼくもどうやら、そのうちの一人だ。) 聴いている方はうんざりするかもしれないが、話す方にとっては、同じ話をしているようでいて、そのときそのときで新しいのだ。 だから、よく聴…

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何もしない

古くてボロボロだからこそ、なにもしない、というリフォームの選択肢が際立ってくるように思う。 空気がよい、というところまで持っていけば、それでじゅうぶんだろう。 耳を澄ませば、多くを語りかけてくれて、目を凝らせば、多くを発…

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砂漠の少年

  サハラ砂漠の北限は、少年の家の庭まで迫っていた。 数年前まではオリーブの木がたくさん生えていたそうだが、そのときにはもう緑は数えるほどしか残っていなかった。 近くに流れていた水路は涸れ果てて、彼らの生活は砂…

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後半型

マラソンについて、どの本を読んでも、後半型がよい戦法だ、と書いてある。小出義男さんが書いた本には、35km地点でいちばん早く走るように前半を抑えるのがもっともよいタイムにつながる、とある。 ぼくはこれまで、いつも前半型で…

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レイヤー

レイヤーの向こうにあるものは、少し見えにくくなった分だけ、現実感を失っている。 例えば、霧の中の人を見るとき、現実の音は消えたように感じられ、そして、輪郭がぼけた人の動きはスローモーションで見るような優雅さを呈するように…

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闇市

闇市という言葉を聴くと、生命力という言葉が連想される。 実際に、どのようなものかは想像の中だけだが、決して嫌いではない響きがそこにある。 「戦後のどさくさ」と呼ばれる混沌の中で、法的手続きを経ることなく行われていた商行為…

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製造業

例えば、本田宗一郎もそうではないかと思うのだが、創業者が実際に手を動かしている間に経営者も兼ねていると、そのときは大会社にはならない。 大きな組織ができるのは、経営に専念する人と、実務に専念する人が分かれた後だと思う。 …

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捨てる

「頭の中でずっとつくっていて、出てきたアイディアを温めようとしたらダメ。どんどん捨てる。そうすると、スランプがなくなった。」 1年に1000点以上の新しいものをつくり続けている方の言葉だ。 循環させること。これが、続ける…

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film noise

1992年12月のイースタンブール。寒い日が続いていたのを思い出す。 棚の中にしまっていたフィルムにカビや埃がつく。写真もこうして古くなっていく。 そのことにむしろほっとしているぼくがいる。 なにか、ノイズによって、内に…

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やらされる

「やらされてる、と思ったら、もうダメ。さっと蓋をしちゃうの。」 これは何十年も作品をつくり続けている、有名なマルチクリエイターと呼ばれている人から出た言葉だ。 創造的であることにこだわる、というレベルではない。創造的でな…

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放浪

ぼくは学生の頃、よく海外へひとり旅に出た。けれど、本当の意味での放浪はしたことがない。放浪とは、いつ帰るともわからない旅のことをいうのだろうから。帰りのチケットを持っている旅を放浪とは呼ばない。 きっと放浪はしたくないの…

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雑音

六本木通り沿いのカフェの屋外席で打ち合わせ。 六本木通りを通る車のノイズをバックに、ちょうどよく会話の音量が被さる。 庇の下には植物の影が照らし出され、微風にゆらゆらと揺れている。 これも空間のノイズとして、ぼくらの世界…

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圧倒

圧倒される、という経験は、一生のうちに何度あるだろう? ぼくが最近圧倒されたのは、どんなことですか、と訊かれたら、すぐには答えられない。 感心することは多い。けれど、圧倒されることは少ない。 ぼくがつくるものも、人に感心…

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「先」という言葉を時間を表すために使うと、とても混乱する。「先日」といえば、過去のことだし、「先に行きます」といえば、順番の手前側になるし、「もっと先の話です」といえば、未来になる。 こんな混乱するような言葉が使われてい…

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爆破

ニューヨーク州バッファローで建築を学んでいたときに、工場の爆破による解体(1995年)を見に行ったときの写真を、 http://gfdesign001.com (毎日のブログからの抜粋) のタイトルに使っている。 数百メ…

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ミニスキュルの昆虫

子供と映画館で観て、「ああ、フランス的だな」と心の中でつぶやいたミニスキュル。 その後、しばらく忘れていたのだが、ぼくの中で何かが引っかかっていたらしい。 何かがモヤモヤして、何気ない時間を過ごす中で映像が突然湧いてくる…

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壊れたピアノ

ポロポロと音を鳴らしながら、鍵盤がつぎつぎと雨のように壊れ落ちていく。 連続していた音は途中で抜け落ち、さらに切断され、やがてまばらになり、最後には音自体が失われてゆく・・・。 朽ちていくものの美しさを、音に変換するとき…

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ソクラテス

ソクラテスがこだわったのは、一対一の関係性である。 アゴラ(広場)で外国人・女性・奴隷に対して、一人ずつに向かい合って問答し、各人が公人でも私人でもない自己であることの自覚を促した。 ソクラテスの問答法は、相手を自己撞着…

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映画 重力ピエロ

2009年。 「見て。あのピエロの顔。あんなに愉しそうに笑ってる。あんなに愉しそうにしている人が落ちるわけないじゃない。落ちたって、きっと怪我なんてしないわ。」 空中ブランコのピエロを見上げながら、美しい母が言う。 何が…

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宝探し

インターネットの向こうには、フラットな世界が広がる、と言われるのを聞いたことがある。 都会と田舎、金持ちと貧乏、後ろ盾のあるなし、・・・などの差別なく、情報が発信される。大企業のサイトがよく見られているわけでもない。単に…

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寒い

秋になってから、今日は「寒い」とつぶやいた最初の日だ。 毎年、10月の終盤に「寒い」は始まるのだろうか。 そして、11月になると小春日和と呼ばれるぽっかりあたたかい日が今年もやってくるだろう。だから、この「寒さ」は、小春…

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映画 バッチギ

2004年。井筒和幸監督。 差別をされる者と差別をする者。この両者は、逆差別という言葉で表されるように、簡単に入れ替わる。そして、争いが起こる。 だが、いつの世も、この2通りのみに分かれることは決してない。必ず、差別をし…

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危機

商品が売れるかどうかは、「命がけの飛躍」である。商品の価値は、前もって内在するのではなく、交換された結果として与えられる。前もって内在する価値が交換によって実現されるのではまったくない。(柄谷行人『探求Ⅰ』p.9) あら…

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有機

「有機」という言葉を調べると、 ①生命をもち,生活機能や生活力を備えていること。 ②生物体のように,全体を構成している各部分が,互いに密接な統一と関連をもっていること。 と出てくる。 つまり、ぼくらが有機的・無機的という…

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ゲーム

子供の勉強について。 現在の陽向は、ウルトラマンの怪獣の名前ならいくらでも覚えるが、「あいうえお」は覚えない。 だったら、ウルトラマンの怪獣の名前をひらがなで書いて、読ませるとよい、と気づく。 どうやったら、勉強そのもの…

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