東ベルリンから来た女
2012年。ドイツ。
舞台は東ドイツ。ベルリンの壁崩壊以前、東側の生活はどのようなものだったのか、が描かれる。
当然、東側にもエリートがいて、主人公バルバラは優秀な医者である。西ドイツに恋人がいて、東ベルリンにいるときに移住申請をして、それを拒否され、東ドイツの海辺の小さな町へ左遷されたと思われる。しかも、秘密警察の監視付である。
バルバラは西側の「自由」に憧れていたかもしれない。自分の医者としての才能が不自由な東側にいては生かされない、と思っていたかもしれない。
だが、最終的に彼女は、東ドイツの小さな町で医者を続ける道を選ぶ。
それは、彼女なりの「自由」を定義することができたからだろう。彼女が欲していたのは、与えられる自由ではない、と。
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