GF001のコンセプトノート

店舗内装デザインを手がけるグリッドフレーム001の視点

「創造性の連鎖」の実践 2

<1.クライアントから基本設計者へのリレー>

まずは、クライアントのインタビューから始まります。

クライアントの心を表すことが目的ですから、クライアントの言葉や醸し出す何か、がお店づくりの源泉です。これから、お店づくりの旅へ出るために同じ船に乗り込む。まずはそんなイメージで、クライアントと同じ方向を向くことを目的として、十分な時間をかけて店舗の構想(夢や想い)についてゆっくりと語っていただきます。

その後、さらに時間をかけて、例えば、「以前やっていたスポーツ」などプロジェクトに直接関係のないように見える、クライアントの「らしさ」を引き出すような質問をさせていただきます。クライアントの心を思い描き、クライアントの目になって未来を描く、というアプローチができるように。

でも、どのような空間にしたいか、などの具体的なイメージは訊きません。既成のイメージに囚われると、錆び付いた発想しか湧いてこなくなるからです。

クライアントのお話や醸し出す雰囲気を源泉として、基本設計者が創造的に「コンセプトストーリー」・「3つのビジュアル」・「平面図」を作成し、クライアントへ「概算見積」とともに提案します。これらの承認を受ければ、プロジェクトが正式に始まり、さらに次の連鎖へと続いていきます。

そのリレーのバトンとなるのが、「コンセプトストーリー」と「3つのビジュアル」です。その他のものは、プロジェクトの進行の中で少しずつ変化していくのに対し、この2つは、この後、プロジェクトが進んでいく中での各担当者の創造の源となる不変のものです。

「3つのビジュアル」は、上の例のように抽象的なものや、部分的なもので、この空間にとって一番大事なもののイメージを示すものです。

次の担当者の自由な発想を促して、新たなアイディアが積み重なっていくように、基本設計者は具体性のあるパースを描きません。

(つづく)

 

自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッドフレーム

店舗内装デザインを素材とヒトにこだわって/マテリアルス

世界にひとつの看板&ファサード/GFファサード&サイン

 

001@gridframe • 2015年1月29日


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