GF001のコンセプトノート

店舗内装デザインを手がけるグリッドフレーム001の視点

匂い

生物は、まず嗅覚と味覚を発達させた。 そして、海中から陸に上がり、霊長類が生まれ、二本足で立ち上がったときに、視界が大きく開けた。この瞬間から、視覚が他の感覚に比べ圧倒的優位にたち、聴覚がこれについてきたそうだ。(参考:…

Continue Reading

歩き疲れる

この一週間は、毎日お問合せをいただいた方々との初回打ち合わせが続いたので、外に出ずっぱりだった。 一緒に歩き回る002と、クライアントのことをできるだけ知ろうとし、ぼくらにできること、そして、ぼくらが目指すところをお伝え…

Continue Reading

統整的理念

構成的理念と統整的理念。 「たとえば、未来社会を設計してそれを実現する。通常、理念と呼ばれているのは、構成的理念ですね。それに対して、統制的理念というのは、けっして実現できないけれども、絶えずそれを目標として、徐々にそれ…

Continue Reading

ソウルの店で

20代のころ、ソウルへ立ち寄ったとき、小さな洋服屋へ入ったときの話。 ジャケットを選んでいたら、店主が寄ってきて、しきりに話しかけてくる。といっても、英語で値段を連呼するだけだ。 ぼくが店を出ようとすると、ぼくの袖を掴ん…

Continue Reading

やさしさ

やさしさとは、とがったものを丸くするようなことをいうのではないだろう。 とがったもの自体が、大きなやさしさを包含していることだってしばしばあるのだから。   →自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッド…

Continue Reading

authentic

たとえば、オーセンティック・バーといわれる店がある。基本的にはスコッチウイスキーを飲むためのバーで、カウンターがメインになっている。バックバーにはボトルが並び、カウンターは木でつくられている。 オーセンティックという言葉…

Continue Reading

海野次郎展

築地の画廊「茶の実倶楽部」で19日(土)まで、海野次郎展が開催されているので行ってきた。 描いては壊す、壊すことによって纏める、という手法をとる海野さんの絵に予定調和はない。 そこから何を見出すかは、観る者次第だ。観る者…

Continue Reading

映画 奇跡の海

ラース・フォン・トリアー監督。 DVDの不具合で、ラスト20分がどうしても観れない。最後まで観ないで、何かを書くなんて失礼なことだが、たぶん何らかの奇跡が起こるのだろう。 妻の犠牲によって、夫は死を逃れることができるのか…

Continue Reading

リサイクル

満開の桜と一般ゴミ。今日は、近所の方々に工場を開放して、花見だそうだ。 前橋市にあるリサイクル工場、ナカダイ。こんな気持ちのいい日に、見学させていただいた。   木と紙とプラスチックを粉砕したものを混ぜた塊がリ…

Continue Reading

クレイジー

何かに夢中になる状態を「クレイジー」というなら、クレイジーになることは個人にとって理想的な状態だといえるだろう。 それが傍から見て気ちがいじみて見えようと、気にすることはない。   →自社ファクトリーでつくる店…

Continue Reading

軽んじる

もし世界にぼくと誰かの2人しかいなかったら、もう一人の命をぼくが軽んじるなんてことはありえないだろう。 それが、3人になり、4人になり、だんだん増えていったときに、どのくらいの人数になったら、いてもいなくても同じ、という…

Continue Reading

映画 BiUTIFUL

2010年。メキシコ。ハビエル・バルデム主演。 余命2ヶ月と宣告されたウスバル。彼は生活のために裏社会で生きており、妻との離婚後、二人の幼い子供を育てている。 セネガルや中国からの不法滞在者に仕事を斡旋するのが彼の仕事だ…

Continue Reading

言葉の強度

ある人から、ぼくが書く文章は、「強い」という指摘を受けた。別の人からは、「排除」されているように感じる、と言われた。 いずれも私よりも10歳以上若い世代の人たちだ。 ぼくも気づいてはいたけれど、はっきり言われて、初めて問…

Continue Reading

リュック

カバンをリュックに変えた。 いつも走ることができるように、と考えたのと、流行に乗っかったのと、両方だ。 流行とは、不思議だ。以前は、恰好悪くてありえない、と感じていたものが、いつのまにか恰好よく見えている自分に気づく。 …

Continue Reading

距離

ある小説を好きという人は、実は小説の中に入り込むことなく、自分を安全地帯において、遠くの風景を眺めるが如く、それを読んだ人だったりする。 そして、その小説を嫌いという人は、小説の中に入り込んでしまい、そこに描かれる世界を…

Continue Reading

映画 ポエトリー アグネスの詩

2010年。韓国。イ・チャンドン監督。 一人の女子中学生アグネスが橋の上から川へ身を投げた。 初老の女性ミジャは、娘から預かって育てている男子中学生チョンウクの遊び仲間6人グループが数ヶ月間に亘って彼女を輪姦していたこと…

Continue Reading