GF001のコンセプトノート

店舗内装デザインを手がけるグリッドフレーム001の視点

「創造性の連鎖」の実践 3

<2.基本設計者から詳細設計者・現場監督・制作スタッフへのリレー>

さて、基本設計者は、プロジェクトが正式に始まると、早速、詳細設計者・現場監督・制作スタッフにバトンを渡す打合せを行います。

バトンを渡す側は、プロジェクトの詳細条件、クライアントの人となり、設計内容などを詳しく伝える中、特に、「コンセプトストーリー」と「3つのビジュアル」については、入念に伝えます。この2つが、バトンを受け取る側にとっての創造の源泉になるからです。

ここでは、バトンを受け取る側がどのように受け取ったものを見るか、がより大事です。

私たちはよく、受け取ったものを「素材として見る」という言葉を使います。それは、どういうことか。

よく子供たちは、食器を叩いてみたり、ひっくり返して紙相撲の土俵にしてみたり、など、それが与えられた機能や意味に縛られない使い方をします。

これと同じです。受け取った提案された内容を、これまでの経緯や基本設計者の意向などに縛られない自由な視点で見つめること。これを「素材として見る」と呼んでいます。

もちろん、これまでの経緯や基本設計者の意向などを無視しなさい、と言っているわけではありません。

必ず「素材として見る」という視点で見る時間をつくってください、というルールなのです。そうすると、新しい世界が見えてくることがよくあります。

このような視線を受け取ったものに向けながら、その20%まで変更していい、という自由を与えられ、ものづくりが進んでいきます。

大丈夫、店舗空間づくりの工期は短いから、どんなに変更しようとしても20%まではなかなかいきませんから。精一杯、自分のアイディアを実現してもらってもいいんです。

 

<3.詳細設計者・現場監督・制作スタッフの間で>

プロジェクトの進行過程で、詳細設計者はクライアントから、現場監督は業者さんから、制作スタッフは材料屋さんから、など新しい情報が入り、お互いに伝達が必要な場合が出てきます。

そのような場合も、上流側は必ず自分のアイディアを下流側へ伝え、下流側はそれを変更してよい、というルールがあります。

情報が行き来する回数だけ、プロジェクトがグレードアップされていきます。

(つづく)

 

自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッドフレーム

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世界にひとつの看板&ファサード/GFファサード&サイン

 

001@gridframe • 2015年1月30日


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