ミヤマクワガタ
飼っていたミヤマクワガタが死んだ。
朝、仰向けに寝ているのを見て、うつぶせにひっくり返したら、すぐにまた仰向けに戻った。
角と前脚は動くが、後ろ脚がほとんど動いていない。何度もうつぶせにするが、踏ん張れる脚がない。
夕方、帰ってきて真っ先に虫かごを覗くと、やはり仰向けになって息絶えていた。
妻がネットで調べてみると、ミヤマクワガタは秋口には死んでしまうらしい。どうやら寿命が来たのだ。
頭から遠いところから、ゆっくりと死んでいく様を思った。
生は狭められてゆき、最後は一点となって、昇天する。
陽向はまだ小さく何も分からないだろうが、明日はいっしょに近くの公園の隅に、なきがらを埋めに行こう。
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