遠くのものを近くに見る
このタイトルで書くのは2度目だ。
ぼくは、遠くのものを近くに見ている、という感覚を得たとき、認識的にひとつ前進するような気がしている。腑に堕ちる、というのも、そのひとつだろう。
ぼくがずっと読んできた柄谷行人の著作は、おおまかにいえば、20世紀は遠くのことについて、21世紀は近くのことについて書いているような気がする。
言葉を変えれば、20世紀の著作はコンセプト編。21世紀の著作は実践編。
21世紀になっても、ぼくは彼の20世紀の著作ばかり読み返していたから、彼が近くのことを書いていることをずっと知らなかった。
最近になって、ようやく21世紀の著作を読んでいる。
ぼくは、まさに「遠くのものを近くに見る」ような毎日だ。
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