風景
「心の中の風景」ということがある。
まさに、風景とは見る人の心とつながっている。
ぼんやりと風景を眺める、という時間をぼくはなによりも好む。
だが、そんな自分に対して、次のような言葉が突き刺さる。
「周囲の外的なものに無関心であるような「内的人間」inner manにおいて、はじめて風景がみいだされる。風景は、むしろ「外」をみない人間によってみいだされたのである。」(柄谷行人「日本近代文学の起源」風景の発見p.24)
ぼくが憧れるのは、むしろ、常に「見る」人間であることだ。
憧れは、ぼくという人間にとって、遠いところにあるからこそ、生じているのかもしれない。
グリッドフレームのコンセプトから遠い自分であることを自覚して、ぼくはグリッドフレームをはじめたのかもしれない。
→自社ファクトリーでつくる店舗デザイン空間/グリッドフレーム