アラン・ウエスト
谷中の町を歩いているときに通りがかったアトリエは、大きなガラス面を通して中の日本画作品群が見えた。その建物を含めた雰囲気がとても美しく空間的で、なにか新しいものをそこに見出した感じがした。
アラン・ウエストというアトリエの主の名前を知ったのはその後だった。
日本と西洋の融合のかたちにはいろいろあるだろうが、ぼくは最も典型的な、そして、いつまでも古くならないような例として、アラン・ウエストのアトリエのイメージを想い浮かべる。
それは、鋭さと緩さの融合といってもいい。コントラストとぼかしの融合といってもいい。色彩と無彩の融合といってもいい。
アラン・ウエストの青い目(?)を通して見た日本が、そのまま浮かび上がっているようで、ぼくは他人の目を通してものを見ているような不思議な錯覚に陥るのだ。
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